前回の続きからだ。
前回までの話はこちらから↓
いよいよマジックをする時がきた。
正直、このマジックに関しては、やっている時の様子はほとんど覚えていない。
誤解のないように説明しておくが、決して酔い過ぎていたからではない(笑)
演技を見せることよりも、やり抜くことに必死だったからだ。
まあ、これに関しては、特段失敗することもなく普通に終わった。
そして社員さんのマジックを見る。
正直なところ、お互い方針が全然違ったので、優劣つけがたい状況だった。
だから、マジック対決とは言ったものの、どっちが一番とかいうのはなく終わルものだとおもっていた。
ところが、二人のマジックも終わり、一段落ついた頃に、事件は起こった。
二人のマジックが終わった時に、その時の忘年会に参加していた中の一人がこんなことを言ったのだ。
「私もマジックできますよー!」
僕はそのセリフを聞いて、鼻で笑った。
「僕なんかこの日のために3週間ぐらい本気で練習したんだ。僕らがマジックをした後によくもそんなセリフが言えたもんだぜ。恥ずかしくないのか?」
ここまで失礼なセリフをもちろん浴びせるわけもなく、本心からこんなことは思っていないが、それに近い感情は若干あった。
そして、もちろんその人がマジックをする空気に。
実際にマジックをする。
、、、おい。
、、、、、おいおい、ちょっと待ってくれよ。。。。
、、、、、、、めちゃくちゃ盛り上がってんじゃ無いかよ!!!!!
何さらっとやってくれとんねん。
場の話題を全てかっさらわれた(笑)
僕は泣いた。
もちろん涙は流していないが、心の中で声をあげて泣いた。
僕の3週間が全て水の泡になった瞬間だった。
だが僕はそんなことでは折れない。
そこから、新年会に向けた僕の猛特訓がまた始まるのであった。
続く